電池で動く腕時計の駆動方式の違いをすごくわかりやすく解説します

電池の腕時計と言ってもなんか色々種類があるみたいで…

腕時計を選ぶ時にそこがよくわからなくて迷っちゃうこと…ありますよね。

最近の腕時計は種類はたくさんあるし多機能だし高機能だし、選択肢がありすぎて逆に悩んじゃいます。

そこで今回は電池（電気）で動く腕時計を駆動方式の違いについて説明します。

電池式（充電池式）の腕時計はクオーツ時計、電波時計、ＧＰＳ時計の３種類です。

クオーツ時計が内部機構のみで時を刻んでいるのに対し、電波時計とＧＰＳ時計は外部からの電波を受信している点が大きな違いです。

この３種類の腕時計は普段使いをする上で、個人が意識できるレベルの大きな違いは感じないかもしれません。

ここではこの３種の時計を最高にわかりやすく解説しました。

この記事を読めば、きっと今後の時計選びの際に無駄に悩まされませんよ！

電池式の腕時計はクオーツ、電波時計、ＧＰＳ時計

電池式（充電池式）の腕時計の駆動方式は大きく分けて3種類に分類されます。

クオーツ時計は内部構造のみで時刻を表示しているのに対し、電波時計とＧＰＳ時計は電波を受信し時刻を修正している点が異なります。

クオーツ時計とは

クオーツとは水晶のことで、電圧を加えると正確に振動する性質があります。

その水晶を用いて作られたデバイス部品（水晶振動子）の正確な振動数を時間の基準にして精度を高めた時計です。

１９２７年にアメリカで発明され、当初は大きなタンスや冷蔵庫ほどもある巨大な時計でした。

クオーツ時計の仕組みは

電池から電流を流すことで水晶振動子が正確に振動します。

その振動はIC（電子集積回路）によって１秒単位の電気信号に変えられます。

その電気信号がステップモーターで回転運動に変換され時計の針を動かしているのが、アナログのクオーツ時計です。

ステップモーターの代わりに液晶パネルを使用し数字で表したのが、デジタルのクオーツ時計です。

クオーツ腕時計とは

巨大だったクオーツ時計をセイコー（当時は諏訪精工舎）が腕時計サイズへの小型化に成功します。

そして１９６９年１２月２５日に世界初の市販クオーツ腕時計セイコークオーツアストロン35SQを発売しました。

クオーツショックとは？

クオーツ腕時計の量産化により１９７０年代～１９８０年代初頭にはスイスを中心とした従来の機械式時計メーカーが壊滅寸前の大打撃を受けます。
従来のゼンマイと歯車等を組み合わせた機械式時計と比べクオーツ時計は量産化が容易で安価であり、かつ数十倍以上の精度を誇りました。
これによりスイスを中心としたヨーロッパの多くの伝統的な時計メーカーは経営難に追い込まれました。
この１０年程の腕時計業界の大激動が俗にクオーツショックと呼ばれています。

クオーツ腕時計の功績は大きい

クオーツ腕時計の出現によって、それまではかなりの高級品であり、庶民にはなかなか手の届かなかった腕時計が身近な物になりました。

また腕時計に限らず、その後の電子機器等々に組み込まれた時計もクオーツ時計の小型化が無ければ不可能でしたね。

この後に説明する「電波時計」と「ＧＰＳ時計」もクオーツ時計は内蔵されています。

そう考えると全ての電池式腕時計の源流とも考えられるでしょう？

そんな発明が日本の企業によって成された事実は個人的にとても誇らしく思います。

電波時計とＧＰＳ時計

大まかに言うと、正確な時刻の情報をのせた電波を受信することによって、自動で時刻を修正表示する時計が「電波時計」と「ＧＰＳ時計」です。

どちらの時計も「クオーツ時計」が内蔵され駆動しており、電波によって時刻を修正する時計です。

クオーツ時計から派生して進化した時計とも考えられますね。

電波時計とＧＰＳ時計の違いは

電波時計とＧＰＳ時計の違いを最も簡単に言うと、どこから発せられた電波を受信するのか？の違いです。

地上から発信された電波を受信しているのが電波時計で、ＧＰＳ衛星つまり宇宙から発信され電波を受信しているのがＧＰＳ時計です。

電波時計とは

電波時計は電波塔から発信された標準時刻の地上波を受信して時刻を修正しています。

この標準電波の受信可能範囲は１０００ｋｍ～２０００ｋｍ程度と言われており、日本には福島県と佐賀県の２カ所に電波送信所があります。

そして世界の標準電波送信所は日本の２カ所を含めて６カ所しかありません。

電波時計のメリット

電波時計の電波は比較的障害物に強く、屋内でも電波が受信がしやすいのが大きなメリットです。

また近年では安価なモデルも増えており、購入しやすくなりました。

電波時計は使える地域が限られる

電波時計は標準電波送信所が世界で６カ所しか無いため、世界中のどこでも使えるわけではありません。

標準電波送信所の電波受信可能範囲のみと言うことになります。

例えば世界中を飛び回るビジネスパーソンは、電波時計の機能を完璧には使いきれないかもしれませんね。

ＧＰＳ時計とは

ＧＰＳ時計は地球の周回軌道上を周回するＧＰＳ衛星から送信される電波を受信し時刻を修正します。

地球軌道上を回る衛星からの電波つまり宇宙からの電波であり、

この電波の受信可能範囲は地球上の全てと言うことになります。

ＧＰＳ時計のデメリットは？

一見完璧に見えるＧＰＳ時計ですがデメリットもあります。

ＧＰＳの電波は比較的障害物に弱いため、屋内では受信できないことが電波時計より多いです。

同じＧＰＳ電波を使ってるカーナビで地下道やトンネルで信号が途切れたことはありませんか？

それと同じことが時計でも起こると言うわけです。

また価格面でも電波時計と比べて比較的高価な物が多いのもデメリットと言えるかもしれません。

電波時計とＧＰＳ時計の精度は？

電波時計の精度は電波受信し続ける限り１０万年に１秒の誤差と言われています。

ＧＰＳ時計はさらに凄まじく、理論的には数千万年～１億年に１秒の誤差です。

しかし、どちらにしても私達の生活で違いは感じようがありません。

どちらも常に正確な時を刻み続けていると言うことです。

今現在の電池式（充電池式）腕時計でオススメ出来る物は？

現在では多種多様の電池式腕時計がリリースされ、ほとんどが生活に必要十分な機能や性能を備えています。

腕時計を選ぶ基準は機能や性能ではなく、デザインなど個人の好みの時代になっているのかもしれません。

そんな中で僕がオススメするとすれば…無数に出てきますが、その中からいくつか。

デジタル腕時計では鉄板中の鉄板！Ｇ－ＳＨＯＣＫ！

アナログはもちろんですが、デジタルの腕時計は特にＧ－ＳＨＯＣＫを外すわけにはいきませんね。

壊れない！のキャッチコピーはあまりにも有名ですよね。

アイスホッケーのパックの代わりにしても壊れないＣＭは誰もが目にしたことあるかもしれませんが、それの最新版の映像がありました。

Ｇ－ＳＨＯＣＫ元祖の直系とも言うべきＧＷ－Ｍ５６１０Ｕシリーズかな？がフルメタルオリジンと呼ばれるＧＭＷ－Ｂ５０００Ｄへの脱皮！

好きな人にはたまらないでしょう？超かっこいいです！

Ｇ－ＳＨＯＣＫはクオーツも電波時計もＧＰＳ時計も全てそろってるので何でも選べてオススメです！

アナログ腕時計はシンプルな３針時計がとても使いやすい

数年前のダニエルウェリントンの大ヒットから日本でも１つの地位を確立した感のある、いわゆるミニマムデザインのシンプル腕時計が使いやすいです。

中でもＳＫＡＧＥＮに代表される北欧デザインの腕時計は本当に上品な雰囲気だし薄くて軽くてとても使いやすい。

新鋭ブランドのＮｏｒｄｇｒｅｅｎ やAbout Vintage は最近特にお洒落なデザインの腕時計が増えています。

電池（充電池）式の腕時計は機能差は実感するほど違いません

以上のように電池（充電池）式の腕時計を駆動方式の面から解説してきましたが、今の腕時計はどれもかなり高性能です。

例えば精度で言えば通常のクオーツで月にせいぜい数秒程度、電波時計やＧＰＳ時計は電波が受信できる限り時間がずれないと考えていい。

つまり私達人間には違いが実感としてわかないレベルの差なんです。

１か月に数秒ずれようがずれなかろうが体感としてはわからないじゃないですか？

何を選んでも機能的にはほとんど変わらないのと同じなんですよね。

ですからこの３種類の時計全部ひっくるめてクオーツと呼んだりしています。

余計なことを考えずに、好きなデザイン、好きなブランド、直感でビビッと来たなど…腕時計は自由に選んで何も問題ない時代になったのだと思います。