腕時計(アナログ)の故障防止に覚えよう!基本操作と取り扱い方法

アイキャッチ用画像 腕時計メイン

アナログ(針が回る)の腕時計にはいくつか基本的な取り扱い方があります。

  • 時刻合わせの際に時計の針は戻さない
  • 日にち調整の際は0時前後数時間は避ける
  • 磁石にくっつけ続けないよう気を付ける
  • 防水性能はリューズが閉まっている事前提
  • 説明書が無い!そんな時の対処法

これらは機械式時計、クオーツ共に共通の注意事項です。

時刻合わせや日にち調整は直ちに壊れるという物でもありませんが、長く使うなら必ず確認しましょう。

僕は実際にリューズを閉め忘れて台風の日に腕時計を水没させてしまった経験もあります。

この記事ではこれらの腕時計の取り扱い方や操作の基本を解説しています。

基本的なことで簡単なことですが、故障に繋がりかねない重要なことのみ集めました。

この記事を読めば、少なくとも自分の過失で腕時計を壊してしまう可能性は激減します。

追記:機械式腕時計のオーバーホールについて記事を書きました(2022.7.7)

長く使う為にアナログ腕時計の基本操作は重要

時針分針秒針が回っているアナログ腕時計はクオーツも機械式も部品を組み合わせた機械です。

機械であるからには、基本的な操作方法や取り扱い上の注意はあります。

長く愛用する為にも、それらの決まりごとは1度見直してみましょう。

時刻調整はリューズを回して調整する

腕時計の時刻合わせはリューズと呼ばれる腕時計右側(についていることが多い)のツマミを回して調整します。

腕時計のリューズ写真
赤丸内のネジの頭みたいなツマミがリューズ

多くの時計はこのリューズを引き出して回すことで針が動きます。

リューズを引き出した写真
リューズを引き出して開いた状態

上の写真はリューズを引き出した状態、この状態でリューズを回すと針も連動して動きます。

時刻合わせは針を進めて調整する

時刻合わせの際は時計の針を進めて調整するようにしましょう。

腕時計の針の動かす方向写真
針を進めて(時計回り)で時刻調整する

具体的には1時間戻して合わせるのではなく、23時間進めて合わせます。

時計は基本的に針を戻すと機械に悪影響です。

リューズをどちらの方向に回せば良いのか?

リューズをどちらの方向へ回せば針がどちらに進むのかわかれば手っ取り早いですよね。

しかしこれには答えはありません。

機種によって違います。

右に回して針が進む時計もあれば、左に回せば進む時計もあります。

一般的に機械式時計はリューズを右回しで針が進む時計が多いですが絶対ではありません。

クオーツの場合は本当にバラバラです。

まずリューズを左右にちょっと動かして、針がどちらに進むか確認してみましょう。

腕時計の時刻合わせは針を時計回りで動かすと覚える

腕時計の時刻を合わせる時、時計の針は右に進めて合わせます。

…つまり時計回りですね。

時計の針の動かし方はあくまで時計回りが基本なんですね。

時刻合わせは時計回り

と覚えておけばOKですね。

これでもう迷うことはなくなるはずです。

日付け合わせの基本

腕時計の日付合わせは針を右に回し続けて時間を進めれば0時を過ぎると日付が変わっていきます。

この方法が一番安全ではありますが、何日も変えるにはかなり手間ですよね。

そこで腕時計によっては日付送り機能が付いている時計も多いです。

その場合リューズが2段階で引っ張りだせる腕時計が一般的です。

例えばリューズを1段引っ張り上げて回すと日付が変わり2段引っ張り上げて回すと時刻合わせと言った具合。

他にも日付合わせ用のボタンがついてて1押しするたびに1日日付が進む物なども。

このあたりはメーカーや機種によって様々ですのでチェックしてみましょう。

時間が切り替わる時間帯(0時)の前後5時間は避ける

この日付送り機能を使う場合に絶対に気を付けなければいけないことがあります。

時計の針が日付が切り替わる0時の前後4-5時間内の場合は日付を動かさないこと。

必ず6時くらいまで時計の針を進めてから日付送りを使用しましょう。

6時頃を指し示す腕時計の写真
このくらいの針の位置で日付送り機能を使えば安全

と言っても場合によっては午前6時なのか、午後18時なのかわかりませんよね。

ですからまず合わせたい日付の1日前まで日にちを進めます。

あとはリューズを回して時間を最大で1日分進めていくと、合わせやすいですよ。

この方法だと例えば午前1時に日付と時刻を合わせる場合でも安全確実です。

腕時計の大敵は磁石!意外なところに強力磁石

腕時計を扱う上で特に気を付けたいのが磁石です。

腕時計の内部の部品の多くが金属でできた部品です。

ですから、強い磁石に長い時間くっつけていると部品が帯磁(磁力が移っちゃう)してしまいます。

部品が磁力を持ってひきつけ合ってしまうわけですから、正確な時間を刻めなくなります。

機械式腕時計に顕著に表れますが、クオーツも金属部品は使ってますので影響があります。

スマートフォンの磁力は思いのほか強力

普通に使っていればそう長い時間磁石にくっつけていると言うことはないのですが、現代では特に1つ罠があります。

皆さんが持っているであろうスマートフォンです。

スマートフォンの磁力は思いのほか強力、この写真をご覧ください。

スマホに安全ピンがくっついてる写真
スマホ画面に安全ピンがくっついている

安全ピンやクリップ程度なら普通に引き付けられてくっつきます。

普段の利用ではイメージわきづらいけど、これはほとんど磁石と変わりませんよね。

このスマートフォンの上に腕時計を乗せたまま放置…思いの他リスク高いです。

万が一腕時計が帯磁してしまったら

万が一腕時計が帯磁してしまっても、大抵の場合は磁気抜きができます。

腕時計修理店や購入した販売店、メーカー等に問い合わせてみましょう。

有料(1-3000円くらい)になるとは思いますが対応してくれます。

しかしあまりに強力に帯磁して部品が磁石化してしまった場合は部品交換が必要なこともあります。

防水性能はリューズが閉まっている事が前提

防水の腕時計にも注意点があります。

腕時計の防水性能はリューズが閉まっていることが前提です。

リューズを開いたままの状態では当然そこから水が入って水没しかねません。

僕は実際にリューズを閉め忘れて台風の日に外に出てしまい腕時計を水没させた経験があります。

腕時計のリューズが開いた状態の写真
リューズが開いた状態。腕時計本体と隙間があく
腕時計のリューズが閉じた状態の写真
リューズが閉まった状態。隙間なくこの状態で防水性能は担保される

ですからリューズを開け閉めする時、回す時は濡れた手で扱うことは避けましょう。

また時刻合わせなどの後はしっかりとリューズを閉めたことを確認しましょう。

ねじ込み式タイプのリューズもある

ダイバーウォッチなど特に防水性能の高い腕時計にはねじ込み式リューズの腕時計もあります。

リューズを押し込みながら回してネジを閉めるようにしっかり閉じるタイプです。

ダイバーウォッチなどを購入の際はしっかり確認しましょう。

またロレックスはダイバーウォッチに限らずほとんどの機種でねじ込み式リューズを採用しています。

説明書が無い時、セイコー、シチズン、カシオはwebで検索できる

ともあれ腕時計は機械製品ですから、扱いに困った際は取扱説明書を確認するのが確実です。

でも、結構取扱説明書って捨てちゃってることも多いんですよね。

中古品だと元々説明書が付属してなかったりもしますし。

ですが、アナログ腕時計はシンプルな物ですから、そう大きく違いはありません。

今まで説明したことを抑えておけば、大きなトラブルはある程度防げるはず。

また日本の大手3社(セイコー、シチズン、カシオ)に関しては取扱説明書をwebで公開しています。

セイコー取扱説明書検索

シチズン取扱説明書検索

カシオ取扱説明書検索

たいていの腕時計は裏蓋にキャリバーナンバー(3-4桁)が刻印されています。

腕時計の裏蓋写真
赤丸内がキャリバーNO.この場合は「9F82」になります

このキャリバーNO.を上の各社の取説検索に入力して検索すると該当の取扱説明書を探せます。

よっぽど古い機種等で無い限り、現行の製品はほとんどこれで探せるはずですよ。

まとめ

最後に今一度、要点をチェックしましょう。

  • 時刻合わせに時計の針は戻さない
  • 日付送りは0時前後では行わない
  • 磁石に注意(特にスマートフォン)
  • 防水の為にはリューズを閉める
  • 国産大手3社はウェブに説明書あり

文章で読むと覚えること多くて難しいと感じてしまうかもしれませんね。

でも、やってみると本当に簡単ですし間違えたら即NGと言うわけではないです。

時刻合わせに針を戻しても、0時近くで日付送りをしてもすぐに壊れるわけではありません。

磁石にちょっと触れただけでいきなり帯磁することもありません。

ただ機械に悪影響があるのは確かなので、意識しましょうと言うことです。

腕時計は機械製品ですから、機械製品として一般的な取り扱い方や注意すべきことがあるわけです。

困った時は再度この記事を読んでみましょう!

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